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活動の内容は、各地域の実状に応じて異なるが、共通した活動としては、モデル地区指定にあたって、関係する自治体の長、関係機関、青年会議所等各種団体、PTA、町内会・自治会、婦人会、商店街連合、ライオンズクラブ、ロータリークラブなどの代表者・役職員等の参画を求めて地域安全推進(連絡)協議会を開催・結成し、市民大会などによって、その盛り上がりを図っている。
又、各種の集会(シンポジウム、フォーラム、フェア等)、スポーツ大会(野球、ゲートボール、ゴルフ等)やコンサート等を開催し、地域の連携・連帯感を深めるための各種の催しを実施している。
これら活動は、事後に及んでの連携・連帯感を培い、幅広い地域の安全(防犯)を推進する基礎となるものである。
これら盛り上がりを図りつつの個別活動としては、特に、防犯(照明)灯設置の促進(新・増設及び補修箇所の点検等)活動で、推進指導員等を始めとする地域の推進(連絡)協議会員や交番勤務員が緊密に連携して、地区内の暗がりなどの調査や点検を実施し、その結果に基づいて地域の推進(連絡)協議会役員と各町内会長から地区内の企業や地方公共団体に働きかけるなどして、防犯(照明)灯の新・増設がなされる成果があり、企業も防犯に参入するなどの効果があった。
又、自転車の盗難防止のための防犯診断・防犯登録の啓蒙や放置自転車の整理では、中・高校生が社会参加活動として、警告書を貼付したのち撤去を実施するなどの環境の整備を含む活動を徹底して実施している。特に、駅前等の広場においては、防犯広報車による自転車の盗難防止と防犯登録についての広報を実施している。
これらの結果、「メッシュセフティ原町市」モデル地区においては、自転車盗が、平成7年は、696件の発生に対し、平成8年は、517件と26パーセントの減少をしている。
このほかの事例を列挙すると地域の特性に合わせた活動として、危険箇所に対する点検では、現場の巡回と施設管理者に対し、施設の安全管理、施設の補修改善等を働きかけて、この地区の事故をなくすなどしたり、ひったくり事案については、事案が連続的に発生した道路を「ひったくり防止重点道路」と定め、ひったくり防止看板の効果的設置、地域住民と一体となったパトロール(夜間を含む。)を実施した結果、その地区からは以後、ひったくり事犯の発生がなくなったことから犯罪発生の抑止効果が現れている。
また、青少年に対する有害環境を排除し整備する手始めとして、ピンクチラシ・立て看板の除去など主婦をはじめとする婦人層を動員することで著しい成果を上げ、有害図書の自動販売機の撤去については、商店主に対して粘りつよく説得を続けて、撤去に至るなどの成果を上げるなど、モデル地区活動の効果が顕著である。
全国の各地区においても同様に、犯罪、事故、災害等の危険箇所の巡回等を実施するなどして、犯罪発生等の未然防止に努めている。
犯罪被害弱者対策においては、独居老人、高齢者家庭、母子家庭、身体障害者などの犯罪被害にあいやすい弱者に対する訪問・連絡と防犯(安全)対策として、緊急時の連絡先を記入したカードを配布するなどの活動を実施している。

 

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